kotaの一人旅行記 〜part 2 「大阪→広島」〜

出発の朝

はい、というわけでついに出発の朝がやってまいりました。

8月14日。朝から暑い、晴れた夏の一日でございました。
普段起きるのは昼なのに、今日ばかりはそうともいかず、6時に起き、しっかりご飯を食べ、7時27分発の電車に乗る

07:27 千里丘 → 新大阪 07:38 <<東海道山陽本線 各停>>

大阪府吹田市千里丘の駅から出発、千里丘から新大阪までは子供の頃からよく使っていた。逆向きに行けば京都に行き着くので、JR京都線とも呼ばれている。

07:49 新大阪 → 姫路 09:03 <<東海道山陽本線 新快速>>

新大阪新快速に乗り継ぐ。青春18きっぷは、特急こそ乗れないものの快速や特別快速などには乗れるので、これをバリバリ使っていく。
ちなみに、関西圏の場合は「特急」であってもお金をとられないところもある。東京で暮らす人間には信じられないであろう。

09:10 姫路 → 相生 09:30 <<山陽本線 各停>>

途中、三宮神戸を通るがとりあえず目もくれず、ひたすら西を目指す。意外と眠くはなく、新大阪で乗り換えたあたりから読んでいた、吉本ばなな「海のふた」を読み終わる。
いままでの吉本ばななの作品の中でもかなり好きな作品だった。生きることにそんなに臆病にならなくてもいいんだなぁ、と思った。

09:30 相生 → 播州赤穂 09:41 <<赤穂線>>

相生[あいおい]駅からは赤穂[あこう]線となる。岡山までは、山陽本線でも行けるのだが、この時間は赤穂線を使って少し遠回りする方が早いらしい。

09:45 播州赤穂 → 岡山 10:57 <<赤穂線>>

播州赤穂[ばんしゅうあこう]駅から岡山までの間で、吉本ばなな「アルゼンチンババア」を読み終わる。奈良美智とのコラボレーションの本作だが、相変わらず奈良さんの絵は最高だと思った。
出発から数時間にして、用意していた本がなくなってしまった。
さて、困った。


岡山駅に到着。次の電車がくるまで休憩です。

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▲右の電車にこのあと乗ります。


ここまで来ると、一気に車両数が減りました。次に乗る電車は2両編成。ホームの真ん中にしか電車がいません(笑)

11:12 岡山 → 倉敷 11:29 <<山陽本線 快速シティライナー>>

本当はこのシティライナーという快速に乗っていれば、広島までそのまま着いてしまうのですが、なんとなく倉敷に降り立ってみたかったので倉敷で下車。

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▲白壁のまちとおとぎの国、くらしき。


一旦改札の外にでて、外を眺める。目に飛び込んできたのは、観覧車。駅のすぐ近くに「倉敷チボリ公園」という遊園地(?)らしきものがあるんですね。

11:38 倉敷 → 福山 12:11 <<山陽本線 快速サンライナー>>

あまり時間がなく、またすぐ電車に飛び乗る。このサンライナーで、先ほどのシティライナーを途中で追い越すのです。

12:16 福山 → 広島 13:56 <<山陽本線 快速シティライナー>>

そして、福山駅で岡山から倉敷まで乗っていたシティライナーにまた乗ります。倉敷に下車したばっかりに、結構めんどくさい乗り換えをしなくてはいけなくなったけれども、まぁ、それも一人旅だからこそできる無茶でしょう。誰かと一緒だったら乗り遅れていたかも・・・。

そういえば、姫路〜岡山間でたまたま俺のすぐ近くにいた女の子(おそらくその子も青春18きっぷの旅の途中だった)が結構かわいくて、岡山で見失ったときに軽いさみしさを覚えていたのだけれども、福山でまたシティライナーに乗ったらそこにその子がいた!なんていうこともありました。
まぁ、俺はシャイボーイなんで、別にだからといって話しかけたりは出来ませんでしたけども(笑)でも向こうもそのとき俺のほう見てたから、きっと覚えていたのでしょう。ふんふん。なんかこういうのもいいよね。旅っぽくて。


広島で遅めのお昼ご飯を

てなわけで、広島駅に到着。最初の目的地です。

目的というのは、お昼ごはん。広島といえば、、、そう、「広島風お好み焼き」でしょう。
というわけで、駅を降りてペコペコのおなかを抱えながらお好み焼き屋さんを探すのですが、、、別に探すまでもなかった。駅ビルに、お好み焼き屋さんが連ねている場所があったのです!

そこにある全部のお店を見て、結局「麗ちゃん」というお好み焼き屋さんに決定。


......最高に、おいしかった。


しんなりと甘みのでているキャベツ、しゃきしゃきでもなくふにゃふにゃでもなく丁度いいもやし、おいしい豚玉にところどころ焦げた麺、、、全てがおいしかった。そして、昼間っからビールを飲んだくれている自分を、(ああ、すげぇオッサンくさいなぁ・・・)と思いつつも、そのビールがまた合うんだって!
とても一人前とは思えない量がでてきたので、すっかり満腹になりましたが、満腹感はそれ以上にありましたとさ。「麗ちゃん」は凄いオススメです!他の店のを食べてないからなんともいえないけど、うまいもんはうまい!


出っ張った腹をたたきながら、駅の外へ。外は37度になろうかという猛暑。太陽がジリジリと攻めてきますが、路面電車に乗って、一路「原爆ドーム」へ。

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▲路面電車のホームです。


かねてから、一度は行ってみたいと思っていた「原爆ドーム」。こんな形で来ることになるとは思っていませんでした。
原爆ドーム前、という電停(バス停ならず、電停。)で降りると、すぐに見えました。

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▲原爆ドームの裏側ですね。


観て最初に思ったのは、「小さいんだなぁ」という感想でした。今まで社会の教科書などで見ていた原爆ドームの写真は、8月6日、広島に原爆が投下される、とか、8月15日、太平洋戦争終結、という太字に囲まれていたため、どうしてもその大きさも大きいのだと錯覚していたのだと思うけれど、実物はそんなに大きい建物じゃなかったんですね。
内部をうかがうと、建物が崩れた残骸が散らばっていました。足の踏み場もないくらい、レンガや石が砕けちってそこらじゅうにあったのです。


(この建物は、本当にピカドンの一瞬で、このような姿になったのか・・・)


と思うと、原爆の恐ろしさがまた少し実感できた気がしました。


ドームの表側に回ると、説明が書いてある案内板の前に人だかりが出来ていたのですが、よく見るとそこにいる人のうち日本人は半分くらい。外人がいっぱい。韓国や中国などアジアっぽい人と、ヨーロッパ人かなぁ、と思われる白人ばかりでした。

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▲この前に写っている人もアジア系の外国人でした。


日本人より外国人がたくさんいる観光地、っていうのもなかなか珍しい気がします。でも、地球上・世界中で、原爆の被害にあったのは日本の2ヶ所だけなのだから、やはりそれは世界にとっても大変な遺産であり観光地なんだなぁ、と思います。
北朝鮮もイランも、そのトップに君臨している人たちは核の脅威についてこの原爆ドームを見て学べばいいと思う。


原爆ドームの前には、太田川という川が流れています。川を見ると、どうしても子供の頃に読んだ「はだしのゲン」が頭に浮かんできます。
顔や手にひどい火傷を負い、「熱い・・・熱い・・・」といいながら次々に川に飛び込んでいって結局おぼれ死んでしまう、、、川は死体で埋まり、その異臭はすさまじい。。。というような。

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▲この川で・・・。


この写真で向こう側に見える橋は、「相生橋(あいおいばし)」といいます。
ひとしきりドームを見て、感慨深くなった俺はこの橋を渡って向こう側へ向かいます。


すると、、、、


まさかまさかの・・・

なんだか橋の向こう側が賑わっているのです。近づいていってみると、テレビ局か何かなのでしょうか、大きいカメラもいます。ADらしき人間がバタバタ走ってます。野次馬も結構います。

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▲奥に見えるのがビデオカメラですね。


なんだかよくわからないけど、面白そうだぞ?ということで様子を見ていると、「それじゃー、テストはじめまーす!」という声が。
近くにいたスタッフらしき人に訊いてみると、映画のロケをやっているのだそうだ。
向こうの方を見ると、確かに女優さんらしき人がいる。エキストラもいるみたいだ。


というわけで、しばらく見ていると、、、ん?

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▲あれはもしかして・・・?


この写真じゃ、誰かわからないでしょう。
俺も最初は誰だかわからなかった。
でも、テストが始まってカメラが回り始めてから、少しずつこちらに近づいてくるこの女性は・・・



田中麗奈にちがいなかった。(上の写真の右の人ね)



(な、な、なんて幸運なんだ・・・こんなところで大好きな女優さんに出会ってしまうとは・・・)

と、あわあわしていたのだが、テストが終わって通行が許可されると、本当に田中麗奈の真横、数メートル近くまで行くことができたのである!
というか、ただすれ違っただけなんだけれども、本当に「顔がちっちゃい!」、「足も手も細い!」、「かわいい!!!」という単純で稚拙な感想しかでてきませんでした。


ちなみに、撮っていた作品は、「夕凪(ゆうなぎ)の街 桜の国」という映画で、ヒロシマを舞台一人の女性を描いた同名の漫画が原作らしい(→Amazon)。来年の夏公開だとか。
上の写真の左側にいる女優さんは、中越典子さんでした。黒木メイサだったけかなぁ、なんて思ってたけど調べてみたら違った。

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▲中越典子(左)と田中麗奈(右)


まぁ、そんなこんなのびっくりサプライズがありまして、もうその頃には、
原爆ドームを見て浸っていた感傷は全て消え去っていました(笑)

結局、平和記念館にも行く時間が残らず、そのまま広島駅へ戻ってまた旅の再開です。


次へどうぞ〜!

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