kotaの一人旅行記 〜part 5 「鳥栖→佐賀」〜
「あのですね、、、、、、事故りました。。。。。」
受話器から聞こえたのは、ジョニー氏のこんな一言。俺を迎えに妹の運転するクルマで駅に向かっている途中に、交通事故にあったのだとか。
「だっ、だいじょうぶですか!?けがは??」
「けがは俺たちはなさそうだから大丈夫だよー!でもエアバックがめっちゃでたけどね!」
「大事故じゃないっすか!!!」
おそるべしジョニー兄妹
あとで聞いた話によると、どうやらジョニー妹の運転するクルマが交差点で右折をしようとしたところ、直進してきた対向車とぶつかったのだとか。
結構な、大事故です。
壊れたクルマも見に行ったけれど、左前は軽く内部がのぞけるほどにバンパーがグニャりと曲がるほど破損していて、運転席も助手席もしっかりとエアバックがでていました。
当然、フロントガラスもヒビがいっていて、この中に乗っていた人は・・・と考えるとちょっと空恐ろしい感じすらしました。が、
切り傷や打撲どころか、むちうちにすらなっていないジョニー兄妹。
不死身か。不死身か、って。
15:05 鳥栖 → 佐賀 15:30 <<長崎本線 各停>>
話を戻しますが、まぁ、その連絡を受けてから俺はとりあえず佐賀駅へと向かいました。
▲佐賀駅前。
佐賀駅でジョニー氏と連絡をとると、「一応病院で診察を受けているから、まだちょっと時間がかかる」とのこと。なので俺は一旦引き返し、吉野ヶ里遺跡を見に行ってくることにしたのです。
15:58 佐賀 → 吉野ヶ里公園 16:09 <<長崎本線 各停>>
吉野ヶ里歴史公園へ
吉野ヶ里遺跡は、俺の知っていたことと言えば弥生時代の遺跡であること、高床式倉庫や当時の住まいが再現されているということ、平成元年頃に発掘された比較的新しい遺跡で、その頃は大ブームになった、ということぐらいだった。
吉野ヶ里公園駅で降り、あたりを見渡すと、水田だらけ。
▲見渡すばかりの田んぼというのは、本当に心が落ち着きます。
看板を頼りに田んぼに囲まれた道を約1kmを歩くと、吉野ヶ里歴史公園に着きました。
日差しがかなり強くだいぶ焼けそうな感じでしたが、むしろ肌白の俺はちょっとくらい焼けたいので、Tシャツの袖をまくって焼きにかかります(笑)
エントランスで邪魔な荷物をコインロッカーに放り込み、タオル一枚持って入場。入場券は400円でした。
すると、エントランスで受付のお姉さんに、
「飲み物とか帽子とかなくて大丈夫ですか??」
と聞かれるが、
「ああ、だいじょうぶですよ!!」
と、いかにも都会育ちのもやしっ子のくせに快活に答えてみる。
中に入って10分。ちょっと、後悔。
公園内は予想以上に広かったのです。調べてみると、約58ヘクタールという面積だということです。って言われても良くわからないですよね。
よくある、東京ドーム○個分という表現を使うと、12個分くらいになるみたいです。
でも、
▲こんな景色が広がっていたり、
▲こんな自然がたっぷりありました。
素晴らしかった。
広大な自然の中で、タイムスリップでもしたかのような建物群に囲まれ、あまりに空気がきれいなものでなんとなくただ走りたくなって、わき腹が痛くなるほど走り回ったり。
久々に童心に帰った気がしました。
本当はもっと長い時間いたかったけれど、閉園が18:00ということでそそくさと公園を立ち去ります。
来園者のほとんどはクルマで来ているみたいですが、俺は疲れた足でまた駅まで1kmほどの道のりを歩きます。
すると、田んぼになにか、真っ白い鳥がいるのです。えっ?あれは、、、もしかして、、、こんなところにいるはずもない、、、ツル?
▲鶴!?
しかしこれは「シラサギ」でした。シラサギという名前の鳥はいないそうですが、白いサギを「シラサギ」を呼ぶそうです。
そういえば、「特急しらさぎ」ってありますねぇ。なるほど、あのシラサギの飛んでいく様はいかにも特急列車のように素早い感じである。
ついにジョニーさん宅へ
18:11 吉野ヶ里公園 → 佐賀 18:22 <<長崎本線 各停>>
日に焼けてちょっぴりヒリヒリする肌で、また佐賀駅へと戻ってきました。
10分ほど待っていると、今度はジョニー氏の家族が総出で迎えに来てくれました。今度は運転は妹さんではなく、お父さんでした(笑)
そのあと、さっき言ったように壊れたクルマを見に行ったりしながら、ついにジョニーさんの実家へと到着しました。
そこは、佐賀県川副[かわそえ]町。筑後平野の南端、筑後川の河口に出来た、大きな三角州、デルタ地帯でした。
日本の中でも、一つの三角州が二つの県にまたがっているところはここだけなのだそうです。事実、その島(ここに住んでいる人たちは、この三角州のことを「島」と呼んでいる)の中に、福岡県との県境が存在していました。小さな島なのに、ある場所から別の県になっているなんて不思議な感じでした。
お宅へとお邪魔して、蚊と戦いながら一息ついていると、早速ビールが運ばれてきて宴会が始まりました。
地方の方へ行くと、お客様に豪華なおもてなしをする、、、みたいなイメージがあったのですが、まさにそれをしていただいて、ビールはどんどん注がれるわ、ご飯はどんどんでてくるわ、佐賀牛のステーキがでてくるわ!!
と、本当に厚いおもてなしをうけました。この場を借りて、ジョニーさん家のみなさんに改めて感謝したいと思います。まるで突撃我が家の晩ごはんのようないきなりの訪問だったのに、よくしていただいて本当にうれしかったです(泣)
たくさんご飯を食べておなかがいっぱいになったところで、ジョニーさん家のイベント「鐘楼[しょうろう]流し」に参加させていただくことに。鐘楼流しといえば長崎のものが有名で、さだまさしの曲にもそれを歌ったものがありますが、この島でもその風習があるらしいのです。
藁で作った船の代わりにダンボール、中には(腐りかけの)果物を詰めて、筑後川へ流しに行きました。今年は例年よりもうまく川の流れに船(ダンボール)が乗ったらしく、船(ダンボール)はすぐに闇に消えていきました。
▲その川べりで写真をとったものの、暗すぎて何も撮れなかった・・・
その後また家に戻り、パソコンを貸してもらってブログに書き込みをしたり、お風呂をいただいたりしました。お風呂の窓にはヤモリが2匹、べったりへばりついていました。近くの田んぼから聞こえてくる蛙の大合唱が、なんとなく懐かしい感じでした。
12時を回った頃、星を見にまた家を出ました。なんといっても今回の旅の目的の1つは「佐賀の綺麗な星を見る」ことだったのですから。
自転車を借り、街灯も何もなく真っ暗だという堤防の方へと。しかし、家でモタモタしていた間に、明るい月がいつの間にかツツツーッと昇ってきていて、月の明るさのせいで星が見えづらくなってしまいました。
それでも、佐賀の星はきれいでした。カシオペア座がくっきり見てとれました。東京ではおぼろげにしか見えないのに。
そこでもやぶ蚊と格闘しながら、小一、二時間くらいぼーっとしたり話をしたりしていました。
2時くらいに帰宅し、その後はジョニーさんの昔の写真やアルバムを見せてもらいました。ジョニーさんを知らない人にはどうでもいい話で申し訳ないんですが、ごく内輪ネタとしてここに書いておきますと、
「ジョニーさんは小さい頃からまったく顔が変わってない」
ことがわかりました。
はい、その証拠。
▲中学生のジョニーさん。
指が一緒に写っちゃったけど、まぁ、いいでしょう。十分に笑えるでしょう。あ、ジョニーさん、すいません(笑)
そうこうしているうちに3時に・・・。もう眠くて眠くて仕方なく、電気を消した瞬間に眠りの海に引き込まれていきました。。。
二日目の旅はここで終了です。
二日目 まとめ
- ●行程
- ・・・ 下関 → 佐賀(132.6km)
- ●支出
- めし代 \1,430
- 吉野ヶ里遺跡 \400
- 交通費 \100
- その他(コインロッカー、ドリンク等) \964
- 小計 \2,894